Out of the groove

私の青春時代に流行ったMadonnaの”Into the Groove”という歌がある。Grooveは「溝」だからそこにハマると “Get into the groove ♪~”とノリノリになるという意味になる。
Into The Groove by Juan Schmidl
それとは全く関係無い話だけど2週間前久しぶりにIyengar Yogaのクラスを受けに行き、いつもと同じようなポーズしかしていないのに次の日すごい筋肉痛になった。Iyengar Yogaは今年の8月に95歳で亡くなったB.K.S. Iyengarが創始者であり、一般的に「アライメント(ヨガポーズをプラクティスするときの体の動かし方)がすごく細かいヨガ」とされている。

私はIyengar Yogaはあまり受けないが、Teacher Trainingを受けたYogaworksではこのIyengar Yogaをトレーニングに取り入れているからアライメントが細かい。

足指をある方向に向けたり、腕を外向きにまわしたり、尾てい骨を下ろしたり、と細かいinstructionはいくつもあり、私はそういうinstructionを聞きながらクラスを受けるし教えときも細かいアライメントを教えている。

だから2年半前にPaul GrilleyのYin Yoga Teacher Trainingを受けたとき、先生が「人間の体はそれぞれ特徴があり、体が固いとされている人は実は生まれつき骨の向きや形が原因だったりして決して筋肉が固いわけではなかったりする」「アライメントは誰にでも通用するものじゃないから良くない」というようなことを言われたときには「ガガガガ〜〜〜〜〜ン」となり、真剣に数日落ち込んだ。

自分が今まで教えていた方法が間違っていたのかと思い、その先どうやって教えていけばいいのか先が暗くなったような気持ちだった。でもそのおかげで今ではアライメントを教えながらもそれを強制せず、体の反応を感じることを忘れないようにバランスをとった方法で教えているつもり。

私が何故今でもアライメントを教えたい!と思う理由がMadonnaの歌につながる(?)かというと、ただ自分の好きなように、溝にハマったかのように同じように体を動かしていたら筋肉痛にはならない。

歩いたり歯を磨いたりするときだって多分毎回同じような動き方をしていると思う。ある意味「クセ」となっている動き方なのだ。

だからASANA(ヨガポーズ)だって一緒で何度も繰り返していると「クセ」的な動きになってしまうことがあるから細かいアライメントがあるとGROOVE「溝」から外れることができる。

人間の考えや感情も一緒で「クセ」になっていることが多い。怒るのがクセになってしまっていたり、落ち込むのがクセになってしまっていたり。。。

私の場合は「心配」がクセになっていた。人が何を考えているのか心配したり、先のことを心配したり、病気になれば心配したり。。。これもGROOVE「溝」にハマってしまっているのと一緒だから少しずつ努力をすればASANAのアライメントと一緒で少しずつ使っていなかった筋肉が強くなり、溝から外れることができる。

溝から少ししか外れなかったらまた溝にハマりやすいけど、努力をつづけていれば溝からの距離も遠くなり楽になるのでは。。。と思って日々努力している。

楽器を弾いたり、踊ったり、走ったり、とGet into the groove ♪するときが楽しく気持ち良いときもあるけど、たまにはGet out of the groove する努力も必要なのだ。